エシカルコラムでは、長野県内外でエシカル消費の普及等に取り組む方々をご紹介し、エシカル消費への思いや最新情報を発信します。
今回は、「自然豊かな信州安曇野の風景を未来に残したい」という願いのもと、エシカルな活動を実践されている安曇野市の株式会社第一印刷さんにお話を伺いました。
〇これまでの活動を教えてください。
当社の経営理念には「地域社会に貢献する」という文言があり、常々、印刷業として社会に貢献できる事は何かを考えて事業を進めています。
20年程前からは「目の不自由な方にも健常者と同等の情報を提供するために開発されたSPコード(視覚障害者用活字文書読上げ装置)」を印刷物に付けることを推進してきました。
近年はSDGsの活動にも積極的にかかわり、「長野県SDGs推進企業」にも登録し環境配慮型の印刷会社を目指して活動しています。その一つとして「安曇野市環境フェア」にも出展し環境に良い印刷物の普及活動をしています。

〇特に注力していることはありますか。
「紙を替えると世界が変わる」をテーマに、エシカル紙※製品の普及活動をしています。
これは長野県のSDGsを中核とする経営価値向上支援事業に選定された事業で、当社の強みである「印刷物づくり」を最大限に生かして、エシカル紙を皆さんに知っていただき利用してもらう「エシカル紙製品の普及活動事業」です。
私たちの会社は十数人の小さな企業体ですので、自分たちだけで環境活動をしても限界があると認識しています。そのため、エシカル紙製品が地域や社会に普及していくことこそが、私たちの使命だと考えています。
※エシカル紙
人や社会、環境、地域に配慮して作られた紙の総称です。エシカル紙の詳細につきましては下記事業者ホームページをご参照ください。
https://sdgs.d-pri.co.jp/ethical-paper

〇活動を通して伝えたいことを教えてください。
デジタル化やペーパーレス等により「紙を使う事は良くない」と思われがちですが、紙にしかない価値はあると思います。だからこそ、その紙が社会や環境に役立つ「エシカル紙製品」であれば、より良い選択になるのではないか。私たちは、そんな紙の新しい価値や可能性を皆さんに伝えていきたいです。

〇今後の展望があれば教えてください。
エシカル紙製品の普及活動をしていく中で、お客様から「エシカル紙の良さは理解できるが、バナナペーパーやタンザニアコットンなどあまりにもグローバルな話になってしまい、自社の事業領域とかけ離れている、県内産のエシカル紙はないのか」との声を何度かいただきました。
長野県は森林県であり、豊かな木材資源を持っています。そこで現在、長野県産の間伐材等を使った「長野県オリジナルエシカル紙」を製造販売する準備を進めています。県民(県内企業)を中心に活用していただけるとありがたいと思っています。
〇エシカル消費とはどのようなものだと思いますか?
エシカル消費は、特別なことを行う消費活動ではなく、無理をしないいつもの買い物の延長でできる取り組みだと考えています。大切なのは、その商品がどのような人々によって、どのような背景や過程を経て作られているのかを知る事、想像することだと思います。その背景を知ることで、自然と商品の選択に変化が起きてくるはずです。
〇第一印刷さんが考える長野県らしいエシカル消費とは?
長野県は、豊かな自然環境に恵まれ、古くからその恵みを活かした暮らしや文化が根付いてきた地域です。
高度に発展した現代社会に生きる私たちですが、いま一度、先人たちが培ってきた生活の知恵に目を向け、それを現代のライフスタイルに合わせて取り入れていくことが、結果的に長野県らしいエシカル消費につながっていくのではないかと感じています。